さまざまな異音を聞かせてくれるスペースギアの足回りですが、なぜこんなに足回りから異音を出しながらさまざまな部品が消耗するのか?人間で考えてみると
姿勢が悪いから体中に無理な負担がかかる
そんなような事を考えてスペースギアのアライメント調整を行ったらその結果が最高だったのでその一部始終をお知らせします(笑)
”コツッ””バキッ””コキッ””ポキッ””ギイッ”
このサイトのアクセス解析にはそのような検索ワードで“スペースギア 異音”の検索語句。このクルマは足回りからの異音に悩まされながらもユーザーが離れない、ある意味稀有なクルマかもしれません(笑)
私自身もだいぶ悩まされて色んなサイトを巡りましたが他サイトでもこの辺の話題が尽きないようでした。
異音の出所はだいたい決まっててフロント足回りのスタビリンクかアッパーアーム&ボールジョイントが多いです。
異音の原因は何だ?
アッパーアームボールジョイントやスタビリンクが異音の原因なのはわかった。しかしそもそもなぜ?アッパーアームボールジョイントやスタビリンクが異様に消耗するのか?・・・・って考えると、それは
”サスペンションのきしみ”
だと思うんです。ではなぜサスペンションがきしむのか?と考えると
- 油脂類の減少・劣化
- 可動部のゆがみ
- 可動部への異物の混入
が主な原因かと・・・・実際に異音を出していたボールジョイントのダストカバーを外して灯油で洗ってみたら完全にボールの部分が小さくなってカタカタ動くような状態でした。このまま放置していたらきっとハウジング部から外れてしまうだろうと思えるくらいに・・・・
しかし足回りの可動部にあるスタビリンクやボールジョイントには異物が混入したり油脂類が飛散減少したりしないようにダストカバーなどのゴム製カバーがあるのになぜこんなに、しかも片側(この時は助手席側)だけこんなに消耗するのか?
更にはフロント・リアともスタビリンクを交換後数ヶ月は異音もなくなりましたがその後またコキッとかポキッとか音がするようになった。1年ももたずに異音が発声するその原因は・・・・
アライメントの狂い
でした。私の車はフロントの、特に助手席側のアライメントがかなりのネガティブキャンバーになっているようだったので自分でキャンバーとトーを調整してみたところ異音を発していたスタビリンクの異音が部品交換無しでピタッっと止まりました。
キャンバーが全てに悪影響を及ぼす
スペースギアのキャンバーはロアーアームの付け根の偏芯ボルトによって調整可能なようですが、このロアーアームにスタビライザーのリンクが接続されています。
スタビリンクはスタビライザー側の接合部とロアーアーム側の接合部それぞれがボールジョイントになっていてある程度自在に動くような造りになっています。ですからロアーアームを調整するとスタビリンクも一緒に一緒に動きます。
そのようなロアーアームに影響されやすいスタビリンク。そのスタビリンクがロアーアームの動きを最もスタビライザーに伝えやすい状態は
”垂直”!
ロアーアームに対して垂直にリンクが立っていないとロアーアームの動きをスタビライザーに伝えられる量が少なくなるので
スタビライザーの張力が発揮できない
のではないか?なのでカーブでの傾きが大きくなったり直進時左右にユラユラ揺れたりするような現象が起きるのではないかと考えました。
適正なアライメントで足回り全てのパーツが効果的に作用する
事実抜けた純正ショックのままキャンバーを調整したところ
- ローリングが減った
- 直進時左右にユラユラ揺れなくなった
- ロードノイズが減った
- タイヤが変磨耗しない。長持ちする。
- スタビリンクと思しき異音が無くなった
- ハンドリングが向上した
- 手が疲れなくなった
- 故に長距離運転がラクになった
などの嬉しい効果を強く実感しました!勘違いかもしれませんが(笑)
アライメントを調整してフロント足回りが転がりやすくなったことで燃費も多少向上したかもしれませんぞぉ~(誇大に感じるかもしれませんがDIYなので許してください笑)
部品交換の前にアライメント
不具合の修理はどうしても”対処法”になってしまい、音を発している部品を交換したり乗り心地向上のためにショックを交換したり・・・・でもその前に一歩離れたところから見るというか、クルマを支えている足回り全体の動作の円滑な流れを作り出す”アライメント”に注目すべきだと僕は今強く思います。
例えば腰痛で悩んでいる人がコルセットを使ったり痛み止めを飲んだり手術したりするその前に、良い姿勢でいるように努めただけで腰痛がなくなったりするわけで・・・・・
余談ですが腰痛持ちの私は姿勢を矯正したら腰痛の他ヒザ関節痛まで治りました!(事実です)
ホイールアライメントはもはやこのクルマを手に入れた時、真っ先に取り掛かるべき作業なのかもしれません。
ではアライメントをどうすればいい?
ホイールアライメントの測定・調整はアライメントテスターを持っている修理工場やディーラー、タイヤ量販店などで行っています。
アライメントテスターは大変高価な設備でしかも専用のスペースが必要なので全ての関係施設にあるわけではありませんので、最寄の修理工場や店舗に問い合わせてから行った方がいいでしょう。
料金は近所のショップで¥18,000と聞きました(2021/3現在)その辺も一緒に聞いてみるといいでしょう。
しかし「フロントだけなら自分で何とかならないか?」っと考えて自分でアライメント調整した整備記録をUPしてます。ただし大した知識も無く全くの自己流で行っていて
「はたしてこんなモンでいいのか?」
っと思いながらの作業でしたのでほぼ参考にはならないと思います(笑)真似をするのなら”自己責任”でお願いします^^;
でもDIYで行う整備や改造ってどこまでも自己満足の世界だと思うんです。良いフィーリングを得られたりその後不具合が出なかったり明らかな”好スペック”(体感又は数値で)が得られたりすればソレは”成功”と言えるのではないでしょうか。
自動車の下周りの整備で最も重要なのはケガをしない事。車体の落下には常に、必ず備えてくださいね。
トーの調整もお忘れなく
ナックルは上下のボールジョイントとタイロッドで固定されているのでロアーアームを動かすとトーも変わります。トーの規定値は”0”だと思いますが0だと道路の傾斜に流されるような感じがしたのでホンの少~し”イン”にしてあります。その方が直進時ハンドルのどっしり感があるような気がして・・・・
ちなみに直進性を良くしようとしてインをキツくすると・・・
- 目一杯ハンドルを切った時外側のタイヤで砂利を押すようになる
- 走行時ハンドルを目一杯切った後手を離しても戻らなくなる
- 燃費が悪くなる
- フロントタイヤの消耗が早まる
などの症状が出るので注意です。トーは普通の修理工場でも調整可能だと思うんでプロに頼んだほうがいいかな。
アライメント?調整したことなど無いですがそれが何か?
設計段階では全ての部品がしっかり機能し、満足のいくスペックが出るようになっていたはず。それなのに”走行中ユラユラ揺れる”とか”足回りから異音が出る”などの症状があるなら部品交換の前にアライメントをチェックした方がいいかも。
走り込んだりしない普通のユーザーならアライメントやってスタビブッシュ交換しただけで異音も止まって十分満足のいく乗り心地になると思う。
スペースギア乗りの間では異音対策で”スタビリンク交換”ってほぼ常識みたいになっているけど逆に”スタビリンクやアッパーアームボールジョイントを交換しなきゃ20万キロ走れないクルマ”ってスペースギア以外に思いつきません。
アライメントって新車の時から狂っているなんて事、よくあることらしくて他メーカー他車種で新車で買っているのに”手を離してもハンドルが返ってこない”とか”タイヤが変磨耗する”とか”左右いずれかにハンドルが取られる”なんてハナシ、結構あるんですね。
スプリングが経年劣化でヘタって車高が下がってくればキャンバーもネガティブになるだろうし・・・・
現存するスペースギアはほとんどが10万キロ越えでしょう。しかもディーゼルなら最新でも十数年前のクルマ。そういうクルマのアライメントを全くチェックしていないのもオカシイ。
適正なアライメントにして、その上で出てくる異音に対処したり乗り心地や操舵感を向上させるための部品交換を考えた方が結局はお金も神経も体力も使わずに済むと思います。
ほんと、今最高ですよ。おすすめします。