ホイールアライメント調整|乗り心地や操舵感にロードノイズ全てが向上!

自分のクルマが他の車のようなハンドリングだったらなぁとか新車の時のような感じだったら・・・とか考えたことはあるでしょうか。

空気圧を気にしてみたりタイヤを交換してみてもいまひとつ釈然としないハンドリング・・・

この記事ではハンドリング復活のための最終手段、ホイールアライメント調整とは何か?と、実際に自分でやってみた感想など書いてみました。

ホイールアライメントを純正値に戻すことで気持ちのいいハンドリングが復活したらいいですね。

ホイールアライメントって何?

”ホイールアライメント”とはタイヤの向きや位置関係のことです。メーカーが設定した適切なアライメントだと適度な直進性能とコーナリング性能などの操縦安定性能によって、運転による疲労が少ないと思います。

しかしアライメントが狂っていると、1秒とハンドルから手を離す事ができないような状態になるため疲れやすく、タイヤが片磨耗を起こしたりします。

スペースギアの場合は足回りの部品の早期消耗によって異音の原因にもなりかねません。

なぜホイールアライメントをチェックする必要があるのか

自動車は元々アライメントが調整できるように作られていて新車の時、規定値でボルト締めされ固定されますが、強い衝撃などでずれてしまうこともありますし、ブッシュなどのゴム製品のへたりによって自然とアライメントは変っていきます。

さらに低年式になるほどスプリングが経年劣化で車体を持ち上げる力が弱まり、車高が下がってきます。すると足回りは自然と”ネガティブ気味”になります。

”事故の経験がある”とか”縁石などに乗り上げてしまった事がある”とか”古い車だ”などという場合、ホイールアライメントが狂っている可能性が高いので、測定・調整してみるのもいいのでは?

新車のハンドリングが蘇るかもしれませんよ。

自分でアライメントの調整は可能なのか?

一口にホイールアライメントと言っても具体的には”トー””キャンバー””キャスター”の他に”キングピン角度”や”スラスト””セットバック””ハンドル追従性”などさまざまな項目があります。

全て自分でできるわけではありませんが自分的には「今回スペースギアのフロントがWウィッシュボーンでリアがホーシングということは、リアはアライメント無しでフロントはトーとキャンバーくらいかぁ・・・だったら・・・自分でイケるか?」

っと思ったのでチャンレンジしてしまったのが今回の記事になります。

トーとキャンバーをどうやって調整?

トーはタイロッドを回転させて調整し、キャンバーはロアーアームを固定している”偏芯ボルト”を緩めて調整できます。

本来キャンバーはアッパーアームの付け根に”アジャスチングシム(薄いパッキンのようなもの)を挿入して調整するらしいのですが、私は”めんどくさい”っという理由でロアーアームの偏芯ボルトを調整しました。

アライメントの測定はどうする?

こんなもんでいいのかどうかはわかりませんが”レーザー墨だし機”を使いました。

垂直な薄い光のカーテンを出せる機械です。昔は数十万円もする高価な機器だったんですが現在では数千円で購入できます。

この機器を使って車軸に対して平行な光を投影し、ホイール上下左右からの寸法でホイールの向き傾きを測定します。

実際に作業前にこの機器を使ってホイールの倒れ加減を測定したら右が4mm、左が8mm内側に倒れていました(ネガティブ)

トーの場合はメーカー表示がミリ単位ですのでそのまま判断できますが、キャンバーは角度ですので測定結果の差異とホイール直径の三角関数で角度を算定します。

三角関数は”計算サイト”を利用すると簡単に角度を出せます。

でももまぁスペースギアは結局”0”でいいんで、関数を使う必要は無いか(笑)

アライメント調整後のインプレ

全くの自己流で上手くいくのかどうかわからない。そんな中手探りのアライメント調整でしたが、調整後の走りには大満足です。

自分でやったのでだいぶひいき目ですが(笑)

先ず乗り心地がよくなった
それまでと比べると明らかに車内が揺れなくなりました。サスペンションがギャップを上手い具合に吸収してくれているようです。
マンホールなどの大き目の出っ張りやへこみも以前は”ドーン”っという感じだったのが、現在では”コフッ”っという感じに変化しました。

次に遠心力を感じなくなった
カーブや交差点を曲がる時に体が外側に持っていかれるような感じになっていました。「ショックアブソーバーを交換しないとダメかな」っと思っていましたが、今はその必要性を感じません。
なぜなんでしょうね?単純にローリングしなくなった?感覚的にスタビライザーがちゃんと効いている感じ。
いずれにしても曲がる時車体の傾きに身構える必要が無くなって運転がラクになりました。

2駆で走ってもタイヤが鳴かない
路地から大きな道路にハンドルを切りながら強めにアクセルを踏むと”キュキュキュキュキュキュッ”っとタイヤが鳴いていました。元々スペースギアは”フロントヘビーな車でリアはフロントに比べてかなり軽い!
しかしアライメント調整後はあまりタイヤが鳴かなくなりました。リアタイヤがしっかり接地しているような感じです。しっかり接地しているから鳴かないのか?それともフロントタイヤが転がりやすくなったので鳴かないのか?は不明ですが”夏も4駆派”の私も現在は2駆で走行しております。

片手で押せる?燃費に期待!
”アライメント調整のできている車は片手で簡単に押せる”こんな話を聞いたことがあるので試しに広い駐車場でシフトを”N”に入れて押してみました。すると”簡単に”とはいきませんが、それなりにチカラを入れると動くじゃあ~りませんか!小型車と違って2t超の車ですからね。結構立派なことかもしれません。が、以前の状態で試したことが無いので何ともいえません。
しかし以前よりカーブや下り坂、エンジンブレーキをかけている時などに以前のような”減速感”を感じないので、もしかしたら転がり加減がよくなったのかもしれませんね。
燃費も少し向上したような気がします。最近は暖機運転が長くなりましたがそれでもリッター8㌔代は立派だと思います。

異音が止まった
フロント床下から”ゴワゴワゴワゴワ・・・・”と、まるで劣化したベアリングのような音が聞こえていました。てっきりベアリングだと思いハブをバラしてベアリングのグリースアップを行いましたが改善しなかったのに、アライメントを調整したら止まりました。タイヤの向きというかナックルの向きが悪いとドライブシャフトやボールジョイント関係に負担がかかり悪影響が出るのかもしれませんね。

加速が良くなった
普段フルタイム4WDで走行していたのには理由があって、4WDの方が出足の加速が良くてタイヤも偏磨耗せず車体もあまり揺れないような気がしていたからです。でもアライメント調整後は2WDでも出足が良く車体も揺れずTOPスピードまでスムーズに駆け上がるようになりました。

ロードノイズが減少して車内が静かに
この車で最もうるさいのは”ロードノイズ”です。特にオフロードタイヤなんか履いていると結構ウルサイ!スペースギアはファミリーカーなのでパジェロ並みの遮音対策は採られていないのでしょうけども、アライメントを適正にしてやるだけでかなり静かになりますよ。

なぜこんなに効果的なのか?

現状が悪過ぎたんでしょうね(爆

この前の冬にフロント右車輪を石垣のようなものにぶつけて以来、右にハンドルを取られるようになり、その時は右車輪のキャンバーだけハンドルが右に取られないように適当に調整しただけでした。雪道でしたのでアライメントの悪さに気付くことも無かったのでこんなにも劇的に変化を感じるんでしょう。

普通に乗ってて事故歴もない車ならそれほどアライメントが狂っているなんてことは無いかもしれませんが、トーションバーやリアのコイルスプリング、ゴムブッシュなどが経年劣化でヘタって来ると車高が落ちてきます。車高が落ちるとフロント足回りはネガティブキャンバーになりがちですので調整した方が快適になります。

この車は足回りからの異音が出やすい車の一つだと思うので、異音の原因となっている部品を交換する前にアライメントを測定、調整すれば異音を解消できるかもしれません。

4WDと2WDで加速感や操舵感が違うって場合も要注意です。

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