タイヤやブレーキパッドの状態を見るくらいならまだしもパッド交換やスライドピンまでは手を出さない方がいいかも・・・って思っちゃいました。
タイヤ交換の時のお約束
初冬と早春のタイヤ交換の時はせっかくジャッキアップしてタイヤを外すんですからついでにブレーキパッドの厚さや各種接合部のゴム製ダストブーツの割れやさびなどを確認します。今回はタイヤ交換のついでに半年前に限界を感じていたブレーキパッドの交換とスライドピンのグリスアップを行うことにしていました。
スライドピンを外せばキャリパーは取れる
スライドピンは硬く締まっていますがメガネレンチなどをかけてハンマーで叩けば意外にニュルッと緩みます。緩んだらあとはラチェットを使って緩めます。
ちなみにリアは邪魔が多いのでギアレンチがあると便利でした。
パッドの取り付け方に注意
ブレーキパッドには”鳴き止め”と思しき薄い鉄板が貼り付けてあるのとそうではないのとありますが、薄い鉄板が貼り付けてある方をキャリパー側(内側)に装着します。私は反対に装着していたためか、朝一の低速走行の時だけブレーキを踏むとキーっとブレーキが鳴いていましたが、今は改善されて”キー”っという音は出ません。
ちなみにリアは鉄板の着いた方を内側に装着できませんでした。理由は鉄板の付いていないパッドに付いている”パッドの磨耗をキー音で知らせるヤツ”が邪魔でコイツがどうしても外側にハマらないからです。
シムグリスはキャリパーの当たるところに
正常にパッドを装着してもブレーキが鳴くようならシムグリスをパッドの裏側に塗ります。私は薄い鉄板の付いたパッドのキャリパーの当たる部分に塗りましたが、それでも鳴きが止まらない場合はこの薄い鉄板を外して鉄板とパッドの間にも塗ります。
それでも鳴く時はパッドのベース周辺部で白く光っているところ(金属がこすれているところ)を探してソコにホンの少し塗りつけてやります。ここまでやれば大体はブレーキの鳴きなんて止まるんですけどね。
いずれにしろグリスの塗り過ぎに注意
キャリパーはゆっくり戻すが吉
磨り減ったパッドから分厚いパッドに入れ替えるわけですから当然キャリパーを引っ込めないとブラケットにキャリパーを組み付けることはできないのでキャリパーを戻します。この時の注意点としてよく言われるのは”リザーブタンクを開けてブレーキフルードを1/4程度抜く”っと言われていますが、今回私は抜きませんでした。
というのは今のパッドを組みつけてからブレーキフルードを足したことが無い、つまりパッドが減った分タンク内のフルードが減るのですが、注ぎ足ししていないので溢れる心配が無いので抜く必要はないと判断。
しかしキャリパーが戻りやすいようにタンクの蓋は外しました。
さてキャリパーの戻し方ですが、正常なキャリパーなら指でギュ~っと押してやれば少しずつ戻ります。何か当て物をして押せばもっとラクです。
ウォーターポンププライヤーなんか使うともっとラク。でもやっぱり当て物をして真っ直ぐにゆっくり押してやるのがコツです。なんていうかピストンの抵抗感に逆らわないような感じでゆ~っくりとね。
この時目視でキャリパーのダストブーツが折り目正しく格納しているか?とかゴミ、サビなどが付着していないか?空気で膨らんでいないか?油漏れは無いか?などを確認します。
スライドピンにはシリコングリス
抜き取ったスライドピンを復旧する時は一旦ウェスでキレイにしてやって新しいシリコングリスを塗りつけて復旧します。
この時下側のスライドピン先端にあるはずの”鳴き止めのゴム”が無くなっていました。ブラケット側の穴の中に残っている可能性大なので小さい鏡を使って穴の中を覗くと・・・ありました。。
私は細い針金のような物の先端を曲げたような物で抜き取りました。
どうしても取り出せない、又は所在がわからないという場合は思い切ってブラケットを外しちゃえば楽で簡単かも。
抜き取ったゴムを再利用してもいいのですが、そのようなゴム製品は次回の点検時にまた抜ける可能性大ですので新品と交換しました。
部品屋さんで一個¥100くらいだった思います。
ま、ゴムが付いてなくても早々ブレーキが鳴いたりしないような気もしますけどね。でもブレーキメンテを自分でやるなら常に予備を持っていた方がいいかもしれません。
復旧してスグに走らない
全部復旧してジャッキを降ろしたら最初に何度かブレーキペダルを踏んでみる。もしかしたら最初の一撃はスカーっと奥までペダルが入っちゃって「壊れたッ!」って思うかもしれませんが何回か踏めば普通になると思います。
もちろん走り出してからも速度を上げる前にブレーキの効きを確認します。
作業を終えて
今回はDIYの危うさを実感しました。前回のブレーキメンテの時にシリコングリスを切らしていたのでシムグリスを代用したのがいけなかった!
前後ともグリスが流れてグリス切れ寸前!しかもわずかに残っているグリスは変質して鼻くそみたいになっていました。
それでもフロントは一応機能していたようですが、リアは完全に片効き状態!
パッドの片方だけが磨耗しているという醜悪な状態でした。
元々パッドの残りがわずかなのを知っていたので今回の作業になったのですが、もし前回の作業でパッドまで交換していたら今回のタイヤ交換でブレーキを開けて見ていたかどうか・・・・
全く恐ろしいことだ。
ブレーキの効きは格段に良くはなったが暫くの間はパッドの減り方に注意が必要だという宿題ができてしまった!