もしかしたらこの不具合が一番多いパターンかもしれませんね。面倒でもたまぁ~にリンクのグリースアップをやってあげると30万キロ越えでも快調でいれるかも。
動きが緩慢なオートステップ
20万キロ前後でオートステップの動きが悪くなってきた。特に冬。
単純に「電圧降下のせいか?」と思ったのでリンクに湿潤剤を吹いてそのまま放置。しかし症状は日々悪化し最後には手で引っ張ってあげないとちゃんと出切らないほどに!
そこでオートステップを降ろしてみることになりました。
意外に簡単に外れたよ
リアのホーシングをジャッキアップしてオートステップ下から体が入るくらい上げて滑り込んでみるとオートステップのユニット後方にコネクターが2つ来てて床下から吊るように12mmボルト2本、側面に12mmボルト1本とナット2個でユニットは固定されています。
これらを全部外すとユニットは降ろすことができます。が、結構コレが重い!
一旦胸の上に置いてズリズリと体の横に置きました。ナット2個使っている理由は組み付ける時に仮付けしやすいような工夫だったんですね。
とりあえず動かしてみる
降ろしたオートステップのユニットを覆うカバーを取り外して先ずは目視。
目視では特別悪いところは確認できなかった。ちなみにカバーは10mmのボルト4本で留められているがそのうち1本が錆びが原因でねじ切ってしまった!
余裕があるならボルトに湿潤剤を塗布してから回した方がいいかも。
次に電源をつないで動かしてみました。
やっぱり動きは悪い。目視ではモーター廻りはキレイで悪そうな感じは無い。ステップのリンク部は少しサビが見える。ステップが動く時はモーターがまるで「もっと動きたい」って感じで唸ってる。
リンクか?
どっちのリンクだ?
リンクは2つある。どっちのリンクが悪いのか?わからないのでユニットからステップを外してみた。
そのままではばらしにくいので21mmのクリップ回しを使って手動でステップを出した。
ステップを固定している共締め14mmのボルトを外す。コレが結構硬いのでインパクト使用。しかしボルトを抜いてもなかなか外れないのでハンマーで叩きながら外した。コレは組み付ける時も大変そうだ。
リンクの楕円形の鉄板を固定している17mmのボルトを回そうと思ったがこれもまた結構硬いのでインパクト。このボルトを回すとリンクはやすやすと解体できる。
楕円形のフタを取った時に現れたリンク中身を見た時にてっきりスナップリングが使われているものと思い込み一生懸命に外そうとしたが実はコレ、スナップリングではなく、何もしなくても指で押せば中身は出てくる。
その事実に気が付いた時・・・・ポッカーン・・・・・
こちらは芯もすんなり出てきて中もとてもキレイでした。筒の真ん中あたりに溝が入っているのはたぶんグリス溜りかな?こちらのリンクは全く問題なさそう。グリスアップして復旧。
犯人発見!動きが悪いのはやはりリンク
もう片方のリンクに触って確信!さっきのリンクと違って手では全く動かない!
ありえないほど見事に固着!ばらしてみてもカラーから中身の芯が出てこない。仕方が無いので太目の適当なボルトをあてがってハンマーで叩いて出した。
この時うっかり自分の親指を殴打!・・・・かなりテンションがダウンした・・・・
ようやく取り出した芯はカラーともちょうど半分が錆びている。・・・・グリス切れか。
カラーのサビをペーパーで落として今回は取り置きしていた中古の部品を使った。うん、動きはバッチリ。再度芯を抜いてカラー内部や溝にグリースしっかりヌリヌリ。
今回シリコングリースを使いたかったが切らしていたのでモリデブデングリースを使用した。
グリス切れのリンクをばらした時にリンク内には白い粉が付着していたのは恐らく新品装着時のシリコングリースの残骸ではないかと思うので次回ばらすような機会があれば今度はシリコングリースを使いたい。
ステップの取り付け
リンクを復旧してスカスカ動くのを確認したらステップを取り付ける。
ステップを外す時はまだ良かった。外した物を取り付けるのが結構大変!ハンマー無しではできないので、できればゴムハンマーがあればいいかなぁと思いました。
ゴムハンマーが無ければ普通のハンマーにウェスなどを巻き付けるといいかもしれません。じゃないとメッキ部分に思いっきり傷が付いてしまいますので。
とにかくハンマーで叩きながら微調整していかないとステップとステーを固定している14mmのボルトが入っていきません。
疲れてきたところで結構しんどい作業でした。
いよいよ車体へオートステップ組み付け
疲れ切ったところでオートステップを車体へ組み付けます。
この重いオートステップを車体に組み付ける時は車体下に体を入れてからオートステップをズリズリとお腹の上に乗せてズリズリと車体下に移動します。
とりあえず2箇所のボルトに入れてしまえば落下はしないのでボルト3本とナット2本を締め付けてカプラー2箇所を接続。これで作業終了です。
ドアを開けてみると今までは苦しそうに動いていたステップがビックリするほど素早く出てきて素早く格納します。
この瞬間だけは疲れが癒されますね。