自動車の世界は非常に特殊な世界です。特に古いクルマって昔はただのポンコツでしたが現在は外国人がわざわざ日本にやってきて探し回っていますからね!
古い車は売れないのか?
普通は”10年落ち”または”10万キロ超”のクルマは下取りになどなりません。
しかしスペースギアはまだまだ売れます。事実近所の自動車オークション会場ではスペースギアのV6ガソリン車が大体40万円前後で落札されています。(2015年3月現在)ディーゼルならたぶんもっと高いでしょう。
コレだけの値段が付く理由の一つとして、このクルマが”マニアックなクルマ”というのが挙げられるでしょう。新型車種や他車種には無い独特の特徴に惹きつけられる人がまだまだいるんでしょうね。
古い上に過走行だったらどうか?
関係ありません。なぜなら自動車オークション会場にいるのは中古車販売業の方ばかりではなく”解体屋”や”輸出業者”もいるからです。
彼らからすると”低年式”だとか”20万キロ超の過走行車”だとかは関係ありません。日本以外の国で需要があるのかどうかだけなんです。
なぜ”過走行低年式”で売れるのか?
日本で言う”低年式”だとか”過走行”なんてもんは海外の人からいわせればまだまだ”序の口なんです。
たとえばオーストラリアなどでも日本車は人気ですが、皆さん普通に
50~60万キロは使うそうです。
ですから日本で10万キロや20万キロで廃車になった車が海外では中古車として、また良質な部品として非常に人気があるのです。
日本車なら何でも売れるのか?
決してそういうわけではありません。売れる車と売れない車があります。
どういうクルマが売れるのか?と言うと
数多く海外に輸出されたクルマです。
逆に言えば、どんなに日本で人気があっても海外に存在しない車種は売れません。
海外に多数存在している車種が日本にいるバイヤーに人気があるわけです。
どんな車種が人気があるの?
そこで当然ながら”クロカン4WD車”が人気があります。
その他はハイエースなどのワゴン車。
いずれにしても高価なのは”ディーゼルエンジンのクルマ”です。
なぜディーゼルエンジンが高価なのか?
国によって多少事情は異なるようですが、やはり昔のディーゼルエンジンは圧縮比の関係でエンジンが丈夫に作られているので永く持つとか燃料費の経済性とか。
特殊な例だと少し前のタイではディーゼルエンジンを”ガスエンジン”に改造していたそうです。
現在では政策が変わりガス、軽油、ガソリンとも価格が同じになってしまったのでディーゼルエンジンのガスエンジン化は行われなくなったようですが、ある意味海外には凄い技術があるものです。
スペースギアはどこへ?
スペースギアは自動車として乗られるわけではなく、解体してエンジンと足回りがパジェロの部品として売られるようです。
デリカはD:4までは基本的にパジェロと同じエンジンと足回りでしたからね。
しかしよくみるとパジェロとはエンジンマウントの位置やオイルパンの形状が違うので、同じエンジン形式でもスペースギアは少々お値段はお安くなるようです。
結局いくらで売れるの?
業者やバイヤーによって大きく違うので一概には何とも言えませんが、低年式で過走行でも5~10万円くらいで買い取ってもらえると思います。
事故車でも事故の衝撃によるエンジンの損傷が無ければ値段は変わらないでしょう。彼らが欲しいのはエンジンと足回りなのですから。
ちなみに大手のスクラップ屋さんなら車の価値度外視でもスクラップとしての価値として2~3万円程度で買い取ってもらえますので、営業マンの「タダで処分してあげましょうか?」という言葉にダマされない方がいいと思います。
廃車なら自動車税と重量税の還付もある
自動車を廃車にすると自動車税や前回の車検の時に支払った重量税、自賠責保険が、乗れなくなった期間分還付されます。
例えば車検を取って数ヶ月で事故って廃車にする時に解体屋さんにスペースギアを5万円で買い取ってもらったとして、その時に”重量税還付”もお願いすれば、
車代5万円+自動車税5万円+重量税5万円+自賠責保険2万円(金額はどれも概ねです)
で大体17万円ほどあなたの手元に残る事になります。もちろん残りの車検期間が短くなればなるほど金額は少なくなりますが、結構な金額ですよね。
ちなみに重量税還付はそのクルマが解体された後に必要書類を持って還付申請しないと還付金を受けられないので、車を買い取った業者に”重量税還付をお願いします”と一言伝えておくといいでしょう。
誰に売れば一番高く買ってもらえるのか?
実はコレが一番難しい問題かもしれませんね。
解体屋やバイヤーを探して一軒一軒見積もりしてもらうのもいいかもしれませんが、ネットの”一括見積もり”を使うのもアリだと思います。
私は以前平成6年式のパジェロショートを事故で壊してしまいその後ネットの一括見積もりで売り払った事があります。
その時の業者の買取価格は今考えても妥当な価格だったと思うのでオススメです。
ちなみに壊れたパジェロの行き先を尋ねたところ、修理してイギリスに輸出すると言ってました。
「なぜイギリス?」っと思いましたが考えてみればイギリスは数少ない”左側通行の国”なんですよねェ。