カンカン照りの日中に家族と出かけることになり
完全サウナ状態のスペースギアを冷凍庫みたいに冷やしておこうと思い
エンジンをかけ前後のエアコンをON、内気循環にしてしばらく放置。
「そろそろかな?(ニヤリ)」
っと、絶望的に冷え込んだ車内を期待して入った車内は
・・・なんだか温暖化のあおりを食ってる?って感じ?(苦笑)
エアコンガスは減るもの
前回の記事で
「エアコンは電装屋に任せた方がイイですよ」
と、言っておきながら
- 電動ファンは回っている
- 走ると冷える
- サイトグラスはブクブク泡だらけ
という症状から、完全にエアコンガスの不足を疑ったので
急遽自分でエアコンガスを補充してみることにしました(いちおう空調設備技術講習受講者です)
“ガス不足”の根拠とは
具体的に“ガス不足”を疑わせる状況証拠が無いと作業の“やり損”になってしまうので、ガス不足と思しき証拠を列挙してみました。
- 先日エバポレーターを清掃したばかりだった
- 停車中はエバポレーターからの水の滴りがほぼ無しだが、走行直後はある
- 停車時、電動ファンは前後両方とも元気に回ってる
- ファンベルトはしっかり締まっててコンプレッサーもしっかり稼動
- 走ると冷える
- サイトグラスは常時泡だらけ(泡は0~時々泡でよい)
ガス不足を最も匂わせる症状はやっぱり・・・・
“走り出すと冷える”
ってトコですかね。“ガス不足”ではないかと強く感じます。今回もゲージマニホールドが無いのでサイトグラスをアテにしながらガスを入れることにしました。
大丈夫かな・・・・
エア抜きを忘れない
私が行った手順はこうです。エアコンガスは低圧側から入れるので
先ず
- インタークーラーを外す
- エンジンをかける
- エアコンはフロント・リアとも全開
- 注入カプラを低圧側に接続
スペースギアの低圧チャックはバッテリー台手前の下辺りなんですが
寒冷地仕様の26R2個付きタイプだとだいぶ接続しづらい
もしかしたらバッテリーの台座まで外す必要があるかもしれません(個体差有ります)
エアコンガス注入の際先ず注意すべきは
車体側の低圧側にカプラを差し込む前に注入ホース内の空気を追い出すために必ずカプラの根元をモンキーなど使って少し緩めて空気を追い出さなければいけない(これ非常に大事!必ず実施)
補充キットによっては、一旦接続してガス缶を緩めてエアを追い出してからガス注入開始するタイプもあります。
また一缶(200g)がスイッと入ってしまったりしないように注入量を調節できるような開閉バルブを使うと尚いいですね(写真のようなバルブが無い場合は缶の穴で調整)
- ガスを少し入れてサイトグラスの泡の変化を見ます。
R134aガスは一気に入れません。少し入れてもサイトグラスに反応が出るのに10分~20分程度かかるので、サイトグラスを見ながらゆっくり注入作業を行います。
“ガスが足りない”という程度の症状の場合
1缶丸々入ることは無い
と思うので、「もったいない・・・」
などと考えないことです。
サイトグラスに変化が出たらOK!
サイトグラスに泡が見えなくなるタイミングが出てきたらそこでガス注入は止めます
サイトグラスの見方がネット上には多数存在しますが私は
泡がブクブク出てくる→泡が消える→泡が出てくる
3~4秒くらいのサイクルの時にガス注入を止めました(早めに止める)
サイトグラスに泡はほぼ見えないのがシステム的には正常なんだろうと思います。
でもガスを注入するのが6月や7月なら注入後も気温はますます高くなり
それに伴ってシステム内の圧力が高まり
圧力センサーが働くとエアコンが止まってしまいますので
泡が見えているうちにガス注入作業を止めた方がいいでしょう。
車内の状態を確認しながら作業する
ガスの注入後、サイトグラスの見え方が想定と違っても
吹き出し口に手を当てて、冷えていればもうガスの注入は・・・
必要ない!
と考えます(吹き出し口温度が10℃前後ならOK)
所詮ゲージマニホールド無しのド素人DIYなので
エアコンが今までよりも冷えればOK
と、考えるべきです。素人考えで
「しっかり入れよう」とか「もっと冷えるようにしよう」
などと思わない方がいいと思います。
そう思うのならやっぱりプロに依頼すべきですね。
入れ過ぎは後々悪影響が
エアコンガスは入れ過ぎてもエアコンの圧力センサーがー働いてシステムが停止するだけなので
ガスを抜けばエアコンシステムは再度動き出します。しかしゲージマニホールドを使いながら高圧側低圧側両方を確認しながら調整するわけではないので
後日気温が上がるたびにエアコンシステムは停止します。なので当分の間は
「んっ!?エアコン稼いでないな?」
って感じるたびに車止めてボンネット開けてガス抜いて・・・
という事を繰り返す羽目になるかもしれません(経験者です(苦笑))
しかもエアコンガスが過多の状態のうちはコンプレッサーの負荷が大きく
- エンジンパワーの低下
- エンジンルームなどが異様に熱い
- 圧力上昇によるエアコン停止
- 空気混入による他のトラブル
など違うことでアタマを悩ませることになるかもしれません。
そもそもガス不足ではないかもしれない
“サイトグラスに変化は出たが車内の冷え加減に変化無し”
こういう場合はガス不足以外の原因だと思うので、ガスの注入作業は終了します。
後日サイトグラスと冷え加減を確認
サイトグラスを見ながら泡だらけの状態のシステムにR134aガスを注入し始め“泡だらけ→泡消える→泡”と3~4秒程度で変化するようになって注入を停止しました。
翌日炎天下に駐車しているスペースギアのエンジンをかけてエアコンを全開にしてしばらく放置。
サイトグラスを見ていると前日とは違い最初は泡だらけでした。しかし時間が経つにつれて泡が消えて数十分後には泡は数秒おきに現れる程度になりました。
もしかしてちょうど良かった?(嬉)
ちなみにサイトグラスの泡の状態は外気温や車内温度、エンジンルームの温度などの影響によりだいぶ変わるようです(エアコンシステムの温度が上昇すれば想定よりもシステムの圧力が上がってしまう)
やっぱりあの時泡がほぼほぼ無くなるまでガスを入れてたらきっと入れ過ぎによる異常圧力でシステムが止まってたかもしれませんね。
まぁだったらガスを抜けばいいだけのハナシなんですが
やっぱりガスの注入は十分に時間をかけて“少し入れる→しばらく様子を見る→少し入れる”の繰り返しがいいと思います。もしゲージマニホールドがあるなら
低圧側:0.15MPa前後
高圧側:1.5MPa前後
が大体の目安のようです(上記は外気温25℃くらいの場合。6月の暑い日がこんな感じではないでしょうか)
エアコンシステムはガスを注入してから安定するのに10~20分程度時間が必要です。
なのでゲージマニホールドがあったとしても、エアコンガスの補充はゆっくりと時間をかけて行う必要があります。
エアコントラブルの原因特定はむずかしい
今回僕のスペースギアに関しては、単純にガス不足だったようで何とか冷えるようになりましたが
エアコンが効かなくなる原因はたくさん考えられるのでやっぱり・・・
プロ任せた方がいいかもです。
- コンデンサの損傷、穴あき
- リザーブタンクの詰まり
- 空気混入によるエキスパンションバルブの凍結
- 電動ファンの劣化。又は停止。
- コンプレッサーの劣化
- マグネットクラッチの故障
- ファンベルトの劣化。緩み。
- リレーやヒューズの故障
冷えない・・・
と、いうエアコンシステムの故障原因は他にもまだまだあります。
素人に故障原因の特定と修理は不可能だと思うので、プロにお願いするのがいいと思います。
エアコンの調整程度ならガソリンスタンドなどいろんなところでやるようになってきましたが
街に時々“~電装”などという看板を掲げている、いわゆる
電装屋
っていうとこ、ありませんか?そこがエアコン修理のプロがいるところです。
探してもなかなかないので、もし偶然見つけるようなことがあったらチェックしておきましょうね。
彼らはディーラーなどからの修理の下請けもやっていますが
もし直接修理依頼できればディーラーより安いかも?